吹田市の小児科 (医)こどもクリニック北、乳児健診、予防接種、心臓外来。ブログ。

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1200円の価値

2012年02月15日
まだまだインフルエンザが大流行! 今年は本当に多いですね。比較的熱が低めで元気なこども達が多いのが幸いですが、そろそろ減ってこないかな、と毎日祈りつつ検査をし続けています。流行を抑えるには、薬を飲む飲まないにかかわらず、診断をきちんとつけてきちんとお休みさせてあげることが大切なんだと思っています。こども達にとっては辛い検査ですけど、出来るだけやさしくやさしくと心掛けてはいるのですが・・・やる側も辛いですね、この検査は。

話変わって、チョコのお話しをちょこっと。
バレンタインのこの時期、デパートなどではかなり広い会場で「チョコレート集中売場」が繰り広げられます。この数年、興味半分で時間を見つけてデパートのチョコレート会場に顔をだし、スタッフから仕入れた情報をもとに2−3種類のチョコを手に入れています。もちろんスタッフとともに楽しむために。

今年もあるデパートへ木曜日午後に出かけてきました。しかしまぁ、平日午後なのになんであんなに人がたくさんいるのでしょうね。エレベーターもエスカレーターもぎっしりです。会場のフロアで降りると、そこはもう人、人、人。陳列しているチョコレートが見えず、通路もなかなか通れません。一回りしただけでぐったりでした。

スタッフへのおみやげ分としていくつか手に入れ、その後我が家の夫にも、と思ってうろうろしていて、あるチョコ屋さんがふと目に入りました。「今しかなかなか手に入らない」という殺し文句とともに並んでいるチョコ。形はかっこよく言えば「トリュフ」っていうのでしょうか。まぁ、ざっくり言えば梅干し、しかも大きなものではなく小と中の間くらいの梅干しの大きさですね。2個入り、4個入り、6個入り、12個入り、の4パターンのみ。

ふぅんとちら見して通り過ぎたのが1回目。2回目は少し店員さんの声掛けもあり立ち止まりました。夫にはこれにしようかな、どうせ半分は私の胃袋に入るし、2個入りだったらちょうどいいじゃないの。と、ショーウインドウを覗きこんで思わず絶句! 小さな梅干し2つでなんと1200円!! 12個入りなんてなんとなんと6500円!!! なんじゃこりゃ・・・絶対無理無理。あまりの冗談みたいな値段に思わず笑いながらその場を後にしました。

でも、なんだかやっぱり気になる存在。3回目にまたまた足を止めてしまいました。店員さんにいろいろな味があると説明を受け、「それにしても高いですね〜!」と思わずつぶやくと「みなさん、ご自分へのご褒美として買われる方が多いんですよ〜。」とにこやかに返事。その言葉でふと考え込んでしまいました。自分へのご褒美だとしても、6500円は私には絶対買えません。6個入りも4個入りも無理無理。でも、じゃぁ、1200円は?・・・はたして私にご褒美として1200円分のチョコを食べる、自分にその価値はあるのかなぁ。。。

またまたその場を離れ、ちょっぴりうろうろして、でもなんだか頭から離れず、結局かなりの勇気を振り絞って4度目に訪れ、2個入りを買いました。ものすごく真剣に悩んで悩みぬいて、2個入りをなんと2つ購入! 一つは夫に、一つは初めて「自分のための」チョコとして、です。買っちゃいましたよ高級チョコ!

昨夜、ありがたいと思えとうやうやしく夫に差しだし、自分もちょっとずつちょっとずつかじって食べました。おいしかったけど、・・・おいしかったけどやっぱり「私に1200円のチョコを食べる資格なんてあるかなぁ、普段がんばってはいるけど、こんな高級チョコをご褒美として食べるほど、私にそれに見合う価値があるかなぁ」となんだかぶつぶつと深く考え込んでしまいました。

スタッフには笑われました。「それぐらいの値段のチョコなんてたくさんありますよ〜。一粒2000円とか。」・・・う、うそぉ。自分へのご褒美なんて、これまで考えたこともなかったし、私は1200円のチョコだけでドキドキしたゾ。あぁ、1200円もする高級チョコを食べちゃったもの、その分相当がんばらなくちゃ! 

それにしても、恐るべしバレンタインですね。しかも、みんなそんなに「自分へのご褒美」をしているのでしょうか。なによりそのこと自体に私はびっくりです。

ワクチン外来(プチ)改造計画

2012年02月06日
先週の金曜日、スタッフとのミーティングを開きました。話し合いのテーマは「ワクチン外来について」です。ワクチン接種を希望する方がどんどん多くなってきている上に、ワクチンの種類もどんどん増えてきています。これからも増えていきます。そんな中、いかに工夫して事故なくスムーズにおこなえるかアイデアを出し合いました。

最近は「生後2か月のお誕生日がワクチンデビューの日」というキャンペーンもあちこちで言われている影響か、ワクチンに関心を持たれる方が多くなってきています。とてもうれしいことですね。ワクチンで病気を予防することは、そのこどももかからなくなる、周囲の人もかからなくなる、そして病気そのものがなくなってくる・・・たくさんの意味があるとても大切なことなのです。

1人でも多くのこども達に1つでも多くのワクチンを、と私たちも願っています。ただ・・・いかんせんワクチン外来の枠がいっぱいいっぱいなのです。いつも枠数を超えて予約を受け付けてはいるものの、ワクチン外来の時間枠を超えての接種が日常茶飯事になりつつあります。きっと、どのクリニックもそうなのでしょうね。でも、これが加速するとスタッフも疲労が重なり集中力も途切れてしまいます。危ない危ない! なによりも絶対に絶対に「事故」だけは許されません。だからこそ、少しでも無駄な動きを省き、流れをスムーズにすることがとても重要な課題なのです。

診察室での工夫は、まず足元に注射器を入れるゴミ箱を設置しました。接種後の注射器による針刺し事故を防止するためです。でもこれが意外と手の流れがスムーズになってほんの少し時間を短縮することが出来ました。手の消毒用のアルコールの位置、カルテ入力作業の短縮、ワクチンのロット番号の記載方法等、一つ一つ毎回工夫をしてみています。ちりも積もれば・・・です。

受付さんのところでは日付の印鑑を小さなものにし、印鑑を押すタイミングも工夫、不要な作業も減らしました。さらに予診票の接種後処理の仕事も一つ省略し、作業時間もずらしました。看護師さんのほうでもそれぞれの仕事手順を見直し、接種後の副作用チェックのために見ている時計を大きく見やすいものにしました。また、初めて注射を受けられる方が少しでもスムーズにできるように初回受診の時にいかに説明するか、いろいろ知恵を絞ってみました。それぞれ本当に小さなことですが、やっぱり、ちりも積もれば・・・です。

最大の課題は「クリニックが狭い」ということ。滞在時間が長くなり人数があふれかえるともう何が何やら、の状態になってしまいます。事故にもつながりかねません。出来る限りの工夫で流れをスムーズにして待ち時間を短縮させることが最重要ですが、他にも何かできることがないか、いろいろアイデアを出し合いました。荷物置き場の工夫、保護者や付添の方は必要最小限にしていただくことをお願いする、などなど。他にも、予診票記載をご自宅で忘れずにしていただくためには? 次回予約の取り方は?・・・とにかく、いろいろ工夫を重ねて「やってみよう!」です。

1人でも多くのこども達が、1つでも多くの予防接種を受けられるように。そしてなにより事故なく安全に受けられるように。少しずつの工夫を集約させて、頑張っていきたいと思います。プチ改造計画、いろいろ次々と流れが変わって面食らう方もいらっしゃるかもしれません。ご迷惑をおかけしますがどうぞお許しください。スタッフ一同、頑張っていきますね!

魔法のばんそうこう

2012年01月26日
インフルエンザにRSウイルスにマイコプラズマ・百日咳、溶連菌にアデノウイルスにノロウイルスに。なんてバラエティに富んだ季節なんでしょう。急に寒くなったとたんにバイキンマンどもが「なんでもありだー!そりゃぁっ!」とばかりに暴れまわっています。それぞれ決して爆発的な数ではないのですが、こちらも頭がこんがらがってしまいます。診断がつけられない高熱の子も何人かいらっしゃり・・・運転をしていても料理をしていても洗濯物を片付けていても「う〜ん、あれかなぁ、これかなぁ」と日々考え込んでしまいます。自宅ではとっても無口な私・・・

さてさて。ばたばたとしている日々の中で、最近特に気になる存在がひとつ。
「え? このばんそうこう、どうしたの?どこかにぶつけちゃったの?」
「違うんですよー。この子が貼って貼ってっていうものですから。。。」
あぁ、魔法のばんそうこうね。

診察しようとして洋服を上に挙げてもらうとおへその下にぺたっ!
片方の手首と片方の手の指にぺたぺたっ!
おひざにぺたっ! こめかみにぺたっ!

最近はアンパンマンとかプリキュアとかポケモンとか、いろいろな種類のばんそうこうもたくさん出回っているようですね。シンプルなばんそうこうだと粘着力が強いこともあるせいか、出来るだけ小さいかわいいものを貼ってあげたり粘着部を少しでも小さく切って貼ってあげたりとお母さんの愛情もたっぷりです。

昔はばんそうこうもそんなに普及していなくて(いつの時代?)「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの、飛んで行け〜!」でしたね。きっと魔法のばんそうこうもお母さんの愛情あふれた現代版のおまじないなのでしょうね。お母さんに貼ってもらったらすぐに痛いのが治っちゃうものね。

ぺたっと貼られたばんそうこうを見ると、忙しいことを理由にカッカと燃えるような荒くれた気持ちになっていることに気づかない自分に対して、すうっと引き締まるような風が吹き込みます。忙しいことを言い訳にしちゃだめだめ、常にこども達にはお母さんのように愛情こめて! お待たせしないようにとあせる気持ちも大切だけど診療が荒くなっちゃだめだめ!

「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの、飛んで行け〜!」
心の中でつぶやいて心を落ち着かせると動きが鈍くなった私の頭も回転も少し早くなり情報収集のアンテナもにょきっと伸びてきます。こども達の身体に貼られたばんそうこうは私にとっても魔法のばんそうこうです。愛情込めて、がんばれがんばれ、です。

私って偉〜い!?

2012年01月16日
14日にお休みをいただいて土日の2日間、学会へお出かけしてきました。久しぶりの東京です。築地です。最近観光化してきたという噂の築地の市場ではありません。学会場、です。心臓関連の学会です。もう今となっては趣味の世界? でもこの学会だけは何とか欠かさず顔を出しているんです。

土曜日の朝は普段以上に早起きさんしました。確か4時台。真っ暗の中自宅を出てちょっぴり走ってバスにのり、そしてちゃんと「朝一番の飛行機」に乗りました。私って偉い! 東京へ行く時は必ず綿密な下調べをします。観光、という意味ではなく、電車の乗り降り等を極力シンプルにしておかないと絶対迷子になるからです。今回も一人旅なのでかなり不安でした。このため宿泊先も出来るだけ駅の近くに探しました。完璧、です。

でも、学会会場は降りた駅から10分近く歩きました。交差点の名前を確認しながら、時々スマホに残していた地図を見ながら、きょろきょろてくてくキョロキョロテクテク。築地の商店街をちらりと見た時にはちょっと心がわくわくっと動きましたが、我慢、我慢。築地本願寺の一風変わった建物にもちょっぴり足が止まりましたが、我慢、我慢。東京で一人で迷子にならなかった私って偉い!(昔は雨の中新宿西口で1時間近く迷子になったことが・・・あはは。)

会場はとてもきれいな大学のホールでした。少し前のほうに座って真面目にきいていました。クリニックを始めてからもうすっかり心臓屋さんとして頭を働かせることも少なくなっていましたので、とても新鮮な感じで心はわくわく。英語のセッションで少し眠気が襲ってきましたけどがんばった私って偉い!

通常こういった学会では「ランチョンセミナー」と称して「お弁当を食べながら有名な先生のご講演を聞く」という時間があるのですが、この会はちょっと変則的でした。ランチョンセミナーという名前はついているのですが、その会場で食事をとることが出来ない決まりなんだとか。へんてこランチョンです。空腹でちょっぴりイライラしながらも頑張ってそのセミナーを聴き、それが終わったら会場の2階&3階の「講義室」へ出向いて受け取ったお弁当をむしゃむしゃ。残念ながら今年もお話しできるような親しい先生方に出会えず、1人で黒板に向かっている机でむしゃむしゃ。同じように黙って食べている人も何人もいらっしゃいました。へんな光景でしたよ。もくもくむしゃむしゃ・・・。

お腹いっぱいになった午後はさすがに眠気に襲われそうになりました。せっかく土曜日にお休みをいただいて来たのにこのままではダメダメと思い、ポスター発表時間の20分間、会場を出てちょっぴりお散歩に行ってきました。会場のすぐ近くに隅田川が流れているのをちょっと見てみたかったのです。会場のある大学からほんの5分も歩いたらとても見晴しのいい隅田川がありました。犬のお散歩やらランニングやらされている人も多く、風も冷たいながらも心地よく、のんびりと過ごしてとても良い気分転換になりました。お散歩を思いついた私って偉い!

この学会は「心臓やさん」だけでなく、産婦人科や麻酔科の先生とかも結構参加されています。今回はそれに加えて肝臓の専門医が参加されており、「へぇ!」と思うコメントも多かったです。その先生が「もっとQOLを高めるように指導することも大切なのでは? 心臓に病気があるとどうしても運動制限させてしまいがちですが、出来る範囲で少しずつ体を動かすように指導することは肝臓にとってもいいこと」という発言をされていました。そうだそうだ、その通りだっ!と思わず心の中で拍手喝采! 自分と同じ考えを聴くことが出来ただけでもうれしくなりました。

帰りは予約していたホテルまで約20分の徒歩。疲れていたのでタクシーでもつかまえようかとも思ったのですが迷子覚悟で頑張って歩きました。私って偉い! 築地本願寺の正面をもう一度しっかり見て、夜の築地の雰囲気を楽しみながら歩いたら意外と楽しくあっという間でした。工事中の歌舞伎座も発見しました。それがそこにあることは全く知らなくてびっくり、非常に大きくて2度びっくりです。市場の近くのはずなのに、郵便局の前を通ると着物姿の男性が局内でせっせと何か書類を書いている姿がありましたし、通りにも着物姿の方に何人もすれ違いましたし。歌舞伎座があるからそういう人達も多いのかしら。築地〜銀座界隈ってちょっぴり不思議な空間です。。。

ビジネスホテルに1泊して、本当は銀座もぶらりと見て回りたかったのですが、翌日は週明けに疲れを残さないように早めの帰宅することを選択しました。大阪に着き、自宅に帰る前にはスーパーに立ち寄って買い物をし、自宅で1時間ほど荷物の片づけと休憩をしてからすぐにお弁当の仕込みを開始しました。これをしないと1週間がんばれないのよね。えぇっと・・・7品くらい作りましたよ。あぁ、私って偉〜い!

この学会では小さな学会で親しい先生方との出会いも少なく、実は「なんだかつまんなくなってきたから行くのを止めようかな」と気持ちが萎えていたのです。でも、ライフワークのひとつとして勉強は続けたい領域です。このために今回は思い切り気持ちと身体を一生懸命動かして意識的に楽しんで、ついでにそんな自分を思い切り褒めてモチベーションを高めようと計画しました。題して「私って偉〜い!大作戦」。おかげでしっかり学会をEnjoyすることが出来ました。ちょっぴり勉強、思い切り気分転換。作戦は大成功でした。

土曜日を休診にしてご迷惑をおかけしました。
でも・・・おかげさまで私はとってもご満足な2日間を過ごせました。
貴重な週末をいただきました。本当にありがとうございます!

松ケンサンバとビンゴとトマトと。

2012年01月05日
新しい年、「初ブログ」です。ずいぶんご無沙汰してしまいました。

年末年始、皆さんいかがお過ごしでしたか? 私は年末こそプチ旅行しましたが、元旦以降は年末ならぬ年始の大掃除(いつもそうなんです‥…)で日々を過ごしました。初夢はなんと「仕事をしている夢」でした。年末、心配なこどもたちが多かったからかもしれません。みんな元気に乗り越えたかなぁ。今日もなんとなくそわそわし、午前中はクリニックで机仕事していました。明日が何となく怖いです。「年末、大変だったんです。。。」なんて言葉、聞いてしまったらどうしよう!

さて。気を取り直して、せめて今日の内に年末年始の貴重な経験を聞いて下さいな。
今年は2泊3日で「ベタな巨大ホテルに泊まってみよう!」というコンセプト。ぎりぎりに取ったので2箇所に宿泊となりました。初日はそれでも一応由緒ある旅館です。内装はリニューアルしたところらしくとてもきれいでした。到着後はのんびりしつつ入浴時間を一生懸命考えてズバリ「誰もいない」大浴場も経験することが出来ました。よしっ! 夕食は残念ながら「ちょっぴり関西を知っている若者」が担当となり、「僕はねー、神戸に少し勤めていたんですよー、3ヶ月ほど」・・・はぁ、そうですか。なんだかいろいろ話しかけられて食事に集中できず、味はあまり覚えていません。おにいちゃ〜ん、私山芋アレルギーがあるんだけど〜、お=い、私の話も聞いてくださいませんか〜?これ、思い切り山芋の料理なんですけど〜。。。

翌日は朝食前にやっぱり大浴場へ。気持ちいい朝の露天風呂には関西のおばちゃん2人組がぴーちくぱーちく。自分の話し方もこんな風に目立つんだろうな、となんだか恥ずかしくなり黙ってそうっと出てきました。朝食をさらりと食べた後はサイフォンで入れたコーヒーがあるという喫茶室へ足を運びました。普通のコーヒーは無料でしたが、サイフォン使用は有料とのこと。えぇい、これぐらい贅沢しちゃえ、とお願いすると、そこにいらっしゃった品のいいおじいちゃまが若い作務衣を着たお兄ちゃんを呼んできました。サイフォンの目の前に座ってちょっぴり話しかけたら倍返しどころか10倍返しほど話をし始めてびっくり! こちらが相づちを入れても聞こえないのかずーっと話していました。もともと軽井沢のホテルで仕事をしていた、数年前にその場所へ来たがこの辺りの人は普通年末年始は稼ぎ時なのにしっかりお店を休みにしてしまってて僕には理解できない、僕なんてお正月はこの10年来ずっと仕事です、旅館業なんて普通そうですよね、僕は14年この仕事をしていますが・・・などなど。最後には「いやぁ、サイフォンでコーヒーを入れたの、実は3−4年ぶりなんですよぉ」。おいおい・・・

2泊目はテレビの特集で出てきそうな「巨大旅館24時間!」もどきの旅館です。南館の8階になります、と言われてもどこが南で北なんだか。荷物を台車で運んでくれたおばちゃんに「いったいどれくらいの部屋数なんですか?」と聞くと「さぁ、どれくらいでしょうねぇ、おほほ。でも、600名ほど入れる大広間もありますからねぇ。」 大浴場はほんっとうに大!浴場でした。どこかのスパ系もきっとこんな感じでしょう。ちびっ子達もうきゃうきゃ走り回っていました。

その旅館には大晦日に宿泊したのですが、そりゃあもう巨大!ですので、イベントは目白押しです。食事はその巨大大広間で取ったのですが、仲居さんも大人数です。担当だったおばちゃまはたくさんの人数を相手にしているのにとても気配り上手で「プロ」でした。天ぷらもボルシチ(なぜ大晦日にボルシチ?)も巨大旅館のせいなのかなんだか冷たくてがっかり。「巨大!」でもあたたかい天ぷらとボルシチが食べたかったなぁ。

そして「イベント」です。器械のトラブルで、と開始時刻が10分ほど遅れて開始しました。関西弁の司会者の案内で、まずは威勢のいいお祭り太鼓があり、その次は「マジックショー」。会場が大きすぎて、お札を使ったマジックは「千円札がほぉら1万円札に」と言われても・・・見えませんでした。さてその後は一番楽しみにしていたビンゴゲーム。カードは1枚500円。欲しい品物があった訳ではないのですが、少しでもお祭り気分に浸ってみたくて購入しました。案の定当たる訳は、と思っていたら「あとは商品1つだけ!」というところで夫が「おっと〜、ビンゴぉ!」。ステージに行くとちびっ子2名と夫の3名がラストビンゴ。やっぱり大人だからねと辞退しかけたところホテル側が気を利かして商品を2つ追加。かわいらしい(ホテルとは何の関係もないキャラクターの)マグカップでした(今台所の食器用ふきん入れにしています)。そういえば売店でも2000円お買い上げの方にくじ引き、で2等賞とかで辰の土鈴をもらっていました。こんなところで運を使っている夫。。。

その後は知らないおじさんの歌謡ステージでした。キラキラの金のうろこの着物姿で登場し、松ケンサンバを歌い始めました。その曲の途中に「皆様、お待たせしました!年越しそばの準備が整いました。どうぞ順番にお並びください。」というアナウンスがあり、その会場の周りにあった屋台風の調理場で年越しそばを配り始めました。松ケンもどきのおじさんは「さて、ここで歌を進める前に一つ、立ち回りの劇をしてみようと思います。会場の皆様どなたか、日本刀を使っての立ち回りをしてみませんか。ちびっ子でも大歓迎です。えーどなたか・・・。」場末の、売れない歌い手の寂しく響くその声。会場の椅子には人はまばらにしか残っていなくて、みんな(私も)年越しそばが大事です。おじさんを哀れにおもったのか、30歳前後のお姉さんが立候補して立ち回りをしていましたが、見る人もまばら。なんとかそれが終わったら、また松ケンの別の曲を歌い始めました。あぁ、このおじさんは聞かせる持ち歌もないのね。なんだかこちらまで悲しくなり、おそばをすすった後早々に部屋へ退散しました。

そうそう。旅館に入った時、フロント前になぜかおじいちゃんが「甘いミニトマトはいかが?」と小さなテーブルにトマトを並べて売っていたのです。入り口に入ったとたんに哀愁を感じてしまったのは私だけでしょうか。金のうろこの哀愁おじさんを後にしてふとフロント周辺を歩くとまだそのおじいちゃんがいらっしゃったのです。あぁ、哀しい。思わずトマトを夜食代わりに購入しました。おじいちゃん、いい年を迎えてね。。。

巨大旅館って、なんだか哀愁だらけです。

朝食は「7時30分から9時30分までは混雑が予想されます」とのこと。朝食は7時から10時。で、どうしろと? という訳で元旦から早起き、7時15分頃に寝ぼけまなこで会場に到着し、食事後に大浴場に。ずばり「早起きは三文の徳」です。プールみたいにのびのび出来ました。そして朝は9時から売店前で餅つき大会とのこと。久しぶりのぺったんぺったん、気がついたらがぶりよりで見てしまいましたが、逆にちびっこ達のほうが遠くでさめた目つきでお餅が配られるのだけを待っている状況。なんだか寂しいね。おいしかったですよ、つきたてのお餅は。

多少の観光はしましたが今回はほとんど旅館の中で過ごしました。川沿いの遊歩道を歩いたり、由緒ある建物を見学したりもしましたが、なんてったって「巨大旅館24時間!」です。いつも旅館やホテルでスタッフの動きや気配りを研究するのが好きなのですが、ここまで巨大になるとなかなか大変そうで、だからこそ興味津々だったのです。さぞかし雑になるのではと思っていましたが、どちらの旅館のスタッフも挨拶だけはきちんとできていて、それはとても感心しました。やっぱりごあいさつって大切! 旅館を去るバスの中から外を見るとスタッフがずらりを並んでみんな一生懸命バスに向かって手をふっていました。う=ん、終わりよければすべてよし。ちょっぴり金のうろこのおじさん哀愁が心に残りましたが、どうぞあのおじさんにも明るく楽しい新年となりますように!

だらだらの長文、失礼いたしました。
さぁて、今年も地道にがんばりましょっと。

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